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弁護士の回答・アドバイス

婚姻期間中、夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担することになります（民法７６０条）。
そして、夫婦の一方が、その分担義務を果たさない場合には、他方は、婚姻費用の分担請求をすることができます。
なお、この分担義務は、夫婦である以上、同居していても、別居していても発生する義務になります。
そのため、夫と同居中であったとしても、夫が生活費を全く入れてくれないのであれば、夫に対して婚姻費用分担請求をすることができます。

そして、この婚姻費用については、一般的には、双方の収入をもとに婚姻費用の算定表に照らし合わせた金額により算出することになります。
しかし、ここで注意しなければならないことは、この算定表は、夫婦が別居していることを前提としているため、この算定表で出てくる婚姻費用の金額は、夫婦それぞれが住居費を支払っている場合の金額だということです。
そのため、今回のように、夫と同居していて、家賃は夫が払っている場合には、双方の収入をもとに照らし合わせた算定表の婚姻費用の額よりも、低い額の婚姻費用しか認められないものと思われます。