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学資保険の財産分与② ~財産分与の方法について~

  • 財産分与

 子どもの教育資金を準備するために、学資保険に加入しているご家庭も多いと思われます。

 学資保険は貯蓄性の保険であるため、一方当事者の特有財産から支払われていたなどの事情がない限り、財産分与の対象となりうる財産です。

 本コラムでは、学資保険の分与方法について解説いたします。

学資保険を解約する場合

 学資保険を途中で解約して解約返戻金を受け取り、それを分与割合(基本2分の1ずつ)に応じて分けることで財産分与を行います。

 ただし、学資保険は、医療保障や契約者死亡の際に保険料を免除する特約が付されていることも多いため、継続することが望ましい場合もあります。また、学資保険を満期前に解約してしまうと、払込済保険料よりも解約返戻金が減額される可能性もあります。

 学資保険を解約するかどうかは、満期日までの期間および満期日に受け取ることのできる給付金と、現時点で解約した場合に受け取れる解約返戻金とを比較し、慎重に検討することをおすすめします。

学資保険を継続する場合

 学資保険の場合、契約者は必ずしも親権者である必要がなく、契約者と被保険者の関係が3親等以内であれば契約が可能である商品が多いです。

 しかし、学資保険では契約者が保険金受取人とされることが多く、離婚によって親権者と契約者が異なることとなった場合に問題となります。

 このような場合、離婚時に契約者に支払われた保険金を親権者に交付するといった合意をしておくことも考えられます。しかし、無断で中途解約されることや、履行期に任意の支払がないなど、将来に紛争が生じる可能性がありますので、これを避けるためにも、離婚時に契約者の変更を行い、契約者と親権者を一致させておくことが望ましいです。

 学資保険を継続する場合、保険金受取人が相手方に対し、解約返戻金相当額に分与割合をかけた金額の代償金を支払うか、他の分与対象財産を取得させることになります。